袈裟とはどのようなものなのか

袈裟とは?

袈裟の成り立ちとは?

今回は袈裟の成り立ち・特徴・着け方などを紹介していきます。

袈裟

袈裟の成立の年代は定かではないです。

およそ、2500余年前(諸説あり、紀元前565年4月8日)に出生されたお釈迦様が、定められたという事は確かです。

真理を悟られたお釈迦様はその後、徐々に仏弟子や一般の人たちに、教えを広めていきます。

仏教誕生の初めからしばらくは、袈裟という衣服は必要ではなかったと思われます。

おそらく、その当時のインドの一般の人達が着ていたのと同じような、縫製も裁断もしていない大きな布を羽織っていたと考えられます。

ところが月日が経ってくると、仏弟子や信者の数も増加してきて、仏教教団が形成されてくると、様々な問題が出てくるようになってきました。

お釈迦様の存命当時に、その教えに帰依したビンビサーラという王様がおられました。

その王様が、象に乗って外出した時に、途中で仏弟子らしい人に出会って、礼を尽くそうと思って象から降りたのですが、よく見てみると仏弟子ではなかったそうです。

この他にも、仏弟子の中には、派手な好みの人達がいたり、お金持ちで衣類を沢山持っている人達がいたりと、お釈迦様の教えにそぐわない人達で出てくるようになりました。

極端な人になると、出来るだけ質素な生活をと言うお釈迦様の教えを盾にとって、一糸まとわぬ人達も出てくるようになる始末です。

これらの事は、お釈迦様の耳にも入っていたと思われます。

このように、様々な問題が出てきて、お釈迦様もお心を痛めていたと思われます。

そんな折に、村々への説法の旅の途中で、小高い丘の上に立たれ眼下に広がる水田を目にされました。

文献によると「畦畔斉整(けんばんせいせい)」とあるので、田植えの後しばらくした青々とした景色で、大小様々な形の水田風景と想像されます。

それは、まさに石川県輪島市の有名な千枚田のようで、とても広大であったのかもしれません。

そこで、お弟子の阿難に多くの仏弟子達に、このような衣服を作って欲しいと話され、それを聡明な弟子の阿難が、今日のような袈裟の原形を作られたのです。

お釈迦様は後日、「阿難聡明(あなんそうめい)にして大智慧あり、我ために略しとけり、しかもよく広くその義を解す」と賛嘆(さんたん)されたとされています。

袈裟の特徴とは?

袈裟は、先に述べたように水田を模して作られましたが、現代のような整備された水田ではなく、大きさも様々で、それぞれの水田が細い畦道で区切られた風景だったと思われます。

現代では、多種多様の袈裟があり、どの宗旨宗派もよく見てみると、大小の水田の部分があり、細い畦道もあって、阿難様の創作された袈裟の原形をとどめています。

お釈迦様が制定された袈裟は、現代の形とほとんど同じ長方形で、縦・横の長さの比率がおよそ3対5の布になっています。

袈裟は、実際に着用しても便利とはいえず、長方形の大きな布を、右肩を肌脱ぐように斜めに着用するので、慣れるにも時間がかかると言われています。

袈裟の着け方とは?

袈裟は通常、右肩を肌脱ぐように斜めに着用しますが、右肩左肩の両方を覆う着け方もあります。

前者を偏袒右肩(へんだんうけん)、後者を通肩(つうけん)と言います。

袈裟を研究するには、古い仏像を観察するようにと言われております。

古い仏像を見てみると、両肩を覆う通肩の着け方が多いです。

仏様の場合は、様々な持ち物や印を結んだりするため、両手を袈裟の下部から出すか、あるいは右手は胸の前から出し、左手は袈裟の下部から出すお姿が多く、仏様によって袈裟のお姿が異なります。

インドの古い仏像(マトゥラー・ガンダーラなど)は、肌身の上に直接袈裟をまとられております。

なぜ偏袒右肩といって、右手のみを出す着け方なのか定かではないですが、古来から右利きの人達が多かったのではないでしょうか。

目上の人のために、右手を自由に使えるようにし、いつでもご用をさせていただくという姿勢なのかもしれないです。

返し針とは?

袈裟を着物等と同様の縫い方だと、糸の端っこを強く引っ張ってしまうと、糸が抜けほどけてしまう事があります。

実は古い文献によれば、仏弟子であった舎利弗(しゃりほつ)様が、大勢の目の前で糸目を抜かれるいたずらをされ、立ち上がった時に恥をかいた事があったようです。

そのため、着物等を縫うのと違い、袈裟はすべて返し針という丈夫な縫い方が定められています。

また、この返し針の事を却刺(きゃくし)とも呼ばれています。

古来より、お釈迦様の教えでは、自分の袈裟は自分で縫う事が定められ、「一針三礼」「一針一礼」と言う言葉があるほど、一針一針真心を込めて縫う事が大事であると説かれています。

お釈迦様の仏弟子である、目の不自由な阿那律尊者(あなりつそんじゃ)が自分の袈裟を縫う時に、「福徳の有る方がおられれば、この針穴を通してください」と念じ、お釈迦様が自ら針穴に糸を通され、さらには多くの仏弟子が手助けを受け、袈裟を仕上げられたようです。

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