掛け軸の役割とはどのようなものなのか

掛け軸の役割とは?

礼拝用の掛け軸は仏像と同じ役割?

今回は掛け軸の役割・語源などを紹介していきます。

掛け軸

「掛け軸」の言葉の語源は、「掛けて拝む」という意味が込められており、古来の中国・宋で礼拝用として使用されていました。

日本には飛鳥時代に中国から伝来しましたが、後々礼拝用だけではなく、今日では浮世絵・花鳥画・山水画などに代表される様々な芸術に発展しています。

礼拝用の掛け軸は、仏像と同じ役割を持っており、基本的には「本尊」と「両脇侍(脇侍左・右)」の3本をセットとして、お仏壇の最上段に安置します。

ご本尊については、掛け軸ではなくて仏像を安置する場合が多いですが、菩提寺から指示がない限り特別な決まりはありません。

掛け軸の祀り方や供養・処分方法は?

掛け軸は仏像と同じ役割があるので、お仏壇に祀る前に「お性根入れ」「魂入れ」と呼ばれる開眼供養を行わなければなりません。

この儀式を行う前は、掛け軸は単なる「絵」という事で、開眼供養を行う事で故人・ご先祖様の魂が掛け軸に宿ると言われております。

処分する際にも注意点があり、掛け軸はお位牌や仏像と同じ扱いなので、きちんとした手順を踏まなければなりません。

開眼供養でも触れましたが、処分する際には掛け軸に入れた魂を抜く、「閉眼供養」または「お性根抜き」を行わなければなりません。

檀家さんの場合は菩提寺に依頼し、もし菩提寺がない時は、ご供養仕舞い専門業者に依頼する事も可能です。

この儀式は、開眼供養の逆で単なる「絵」に戻す事により、処分が出来るようになります。

ただ、単なる「絵」となったので、一般の家庭ごみで処分しても問題はないのですが、ごみとして処分するには心苦しい方は、菩提寺やご供養仕舞い専門業者でお焚き上げ等の焼却処分を行ってもらうと良いでしょう。

掛け軸の選び方は?お手入れは?

最近では、インターネットなどの通信販売で購入可能ですが、専門の仏壇・仏具店で実物を見比べて購入するのが良いです。

宗派によって掛け軸も違ってきますし、大きさやデザイン・価格も様々あるので、専門の方に相談しながらの購入が安心です。

掛け軸には、仏像をプリントして作られた物から、高価な物だと全て職人の手で描かれて作られた物まであり、仕上がりや価格には幅があります。

「絹本(けんぽん)」と呼ばれる物は、生糸で平織の布地を使用しており、職人の手描きで全ての仏像を描いた掛け軸で、非常に貴重とされています。

一方、仏像をプリントした掛け軸や家具調仏壇にも合う近代的でモダンな掛け軸も販売されていて、価格は様々あり大幅に違ってきます。

掛け軸は、直射日光や湿気に弱いため、お仏壇も風通しの良い場所に置く事が重要です。

普段のお手入れでは、ホコリがたまったら毛先の柔らかい筆のようなものを使い軽く払うようにお手入れすると良いでしょう。

法名軸(ほうみょうじく)とは?

法名軸とは礼拝用の掛け軸とは異なり、故人の死亡年月日と法名を記す掛け軸の事です。

主に、浄土真宗系の多くの宗派では正式な仏具のひとつで、位牌のかわりにお仏壇に祀ります。

この法名軸は、手次寺または仏壇店で買い求めて、その後手次寺(他宗派における菩提寺)で祈祷を行いお仏壇に飾ります。

この時、故人がお亡くなりになって、四十九日までに住職に法名を書き写してもらい、過去帳がある場合も、その際に併せて記入してもらいます。

法名軸の中でも、罫線を引き先祖代々の法名を記せるようにしたものを合幅(がっぷく)と言い、総法名軸として使用されます。

お仏壇の内部に掛けますが、一般的にお仏壇に向かって右側に直近にお亡くなりになった方やご両親で、左側に総法名軸を掛ける事が多く、その前に過去帳を置きます。

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